希少蝶ゴイシツバメシジミに会えた!七夕さん
2015年 07月 16日
ゴイシ!!ゴイシ!!
蝶友が叫んだ。
なんの変哲もない空間の下草の上をチラチラと飛んでいた。
止まれっ!止まれっ-! 止まれ---! ----! -----! 止まった!!
蝶友4人が一斉に取り囲んだ。
湿度が高い環境に生育するシシンランという着生植物が付着した大木の高所を飛翔する。
樹幹からあまり離れず着生植物によく静止する。
雄は地上で吸水する。
図鑑やフィールドガイドから深山幽谷に生息する近寄り難い蝶のイメージを抱いていた。
それが目の前にいた!
それをどう思ったか、ゴイシジミと勘違いして撮っていた蝶友がいた!!
皆がゴイシ、ゴイシと叫ぶのでそう思ったらしい。
何で!わざわざここまで来てただのゴイシジミ!?
撮っているときの感激がなかったという。
その後ヒメジョオンで吸蜜するこの希少蝶を夢中に撮っていたことは言うまでもない。
頭上から降りてきて吸水かと思う間もなく飛び上がっていった
シシンラン 幼虫はこの花と蕾だけを食べる。保護活動の一環として増殖されている(市房観光ホテルにて)
今回の撮影ができたのも市房観光ホテルのご主人の案内があったればこそ。
普通なら通り過ぎてしまう処をピンポイントで教えて頂いた。
参考
ゴイシツバメシジミ 国指定の天然記念物 保護法指定種 絶滅危惧Ⅰ類
照葉樹の原生林にのみ生息し国内では熊本県内の2カ所だけ、かつては宮崎県側や奈良県にも生息したがチョウマニアによる乱獲(熊本日日新聞2014.07.27)やシシンランの採集で激減した。
地元では「ゴイシツバメシジミの郷を守る会」(熊本県球磨郡水上村岩野2678)を発足して官民挙げて保護活動に取り組んでおられる。1976年から監視小屋も設置されている。